大規模修繕工事における騒音のトラブルについて原因や対処法を解説!

騒音に悩む住民

大規模修繕の騒音について

今回は大規模修繕工事中の騒音について解説していきたいと思います。大規模修繕工事は前提として、資産価値の向上のための工事です。なので、一定の周期でしっかりとした工事を行うことが重要です。しかしながら、大規模修繕の工事中には様々なトラブルが発生する場合があります。その中でも今回は工事中に発生する大きな音が騒音となり、うるさいといったよくあるトラブルについてです。

 

工事中に発生し得るその他のトラブルについて、こちらの記事にて細かくまとめておりますので、その他のトラブルでお悩みの方はこちらの記事よりご確認ください。

目次

うるさい騒音の原因

それでは、騒音の原因について見ていきましょう。騒音といっても一概に大規模修繕を通してうるさいというわけではありません。工事内容や家庭によってそれは様々です。今から騒音の原因を工事別にご紹介していきますが、大規模修繕の工事内容について全て詳しく解説している記事もございますので、まずはその内容を知りたい方は下のボタンよりお読みください。

・足場工事

こちらの工事は、マンション自体の工事ではありません。事前に作業員のための足場を組み立てる工事になります。こちらの場合は、足場の骨組み自体が鉄なので、搬入や運搬の際に金属音がします。こちらは比較的屋内にいる場合気になることはそれほどありません。しかし、足場を組み立てる際に、安定させる役割を持つ「壁つなぎ」という道具を設置します。これを設置する際に、ドリルで穴を空けるために大きな音が生じます。金属や硬い素材の部分に対して行うので、これが騒音となるケースがあります。

・タイル補修工事

こちらの工事は、主にタイルの劣化箇所を新しいタイルと交換していくという工事です。こちらの場合、劣化が見られるような不要なタイル部分は電動カッターにより除去します。この際に電動カッターとタイルの間で大きな金属音が生じます。こちらは甲高い嫌な音がするので、騒音の原因としてもよくある内容です。同時にカッターなどの振動も大きいので、屋内でも感じやすい騒音の種類になります。

・作業員や警備員の声

意外と工事による機械的な騒音に並んで、作業員や警備員などの声も騒音となるケースが多いです。これは、工事を安全かつ円滑に行う上で必要な声かけであったり、トラックなどの作業者が搬入する過程で警備員などが案内をするために大きな声を出すことがあります。うるさいと感じることがあるかもしれませんが、こちらについては工事をよりよく行うためのものなので理解するようにしましょう。

・掃除や洗浄

大規模修繕工事の過程で、掃除を適宜行います。その際にものを移動したり、業務用の掃除機を使うときに大きな音が発生します。また、防水工事やタイルの交換を行う際に下地などについている汚れを洗浄するために、高圧洗浄機を使う場合があります。これは、しっかりと防水機能やタイルの接着を行う上では欠かせない工程なのですが、高圧洗浄機からも大きな音が発生するのでうるさいといった声が上がりやすい部分ではあります。

騒音の対処とは

騒音の原因や種類について少しまとめたところで、うるさいと感じる騒音についてどのような対処をすればいいかについて説明していきたいと思います。

先ほど挙げたような騒音の原因は、実はいずれも故意的なものではなく、工事を行う上で必要不可欠な作業に伴うものなのです。では、近隣住民はただ我慢するしかないのでしょうか。

実はこれに関しては、工事を行う施工業者も理解しています。そのため、事前に工事を行う内容や行うスケジュールを事前に周知してくれています。また、大きな音が想定されるような工事内容の際には、しっかりと居住者に周知するようになっています。

また、近隣の住民に対しては施工会社からも、そのマンションの管理組合からも事前周知を行うことが一般的です。こちらがない場合は、施工側の不手際と認識して意見するのは仕方ないかと思います。

しかし、施工側もこのような問題に対して何も対処策を取っていないわけではありません。事前周知を行うのはもちろんの前提ですが、あらかじめ大きな音が発生するような工事の場合は、居住者が比較的少ないような平日の日中の時間に行ったり、部屋の窓を閉めてもらうように促したりしています。また最近の現場では、吸音材などを使用して物理的に音を小さくしている場合や、音が比較的小さいような最新の機材や工法を取り入れている場合もあります。

居住者側の対策としては、事前に周知された工事の時間に合わせて外出をしたり窓などを締めることで騒音のストレスを妨げることができます。

騒音に関する規則

今まで述べてきた騒音に関する内容だと、「仕方ない騒音」となるので我慢するか妨げるしか方法がないのかと思われるかもしれません。しかし、うるさすぎても仕方ないというわけではありません。大規模修繕工事に伴う騒音にはしっかりとした規則があります。

それは、「騒音規制法」というものです。

これは騒音のレベルがあまりにも大きい場合に適応され、人々の生活を守るために存在する法律です。大規模修繕工事のように大きな騒音が発生する場合の工事は、特定建設作業とみなされ規制されています。

具体的な内容は以下のようになります。

・騒音の上限を85デシベルとする。
・日曜や祝日の作業は禁止。
・最高でも連続で工事作業を行えるのは6日連続まで。
・工事を行う時間帯は7時から19時までの中で10時間まで。

騒音に対する損害賠償

なお上記で説明した騒音に関する規則をもってしても、堪え兼ねる騒音と対応が続いた場合には、損害賠償が成立するケースも過去の事例としてあります。

資産価値を高めるはずの大規模修繕工事がうるさいという原因でストレスになってしまっては、生活環境以前の問題になってしまいます。あまりにも限界を超える騒音の場合は、我慢せずに管理組合や、相談できるコンサルタント等に話して見ましょう。

まとめ

今回は、大規模修繕における騒音や、うるさい原因、対処などについてお話しさせていただきました。暮らしの質と建物の質を高めるはずの大規模修繕が居住者のストレスになっては、元も子もありません。騒音トラブルをしっかりと理解し、より良い大規模修繕が行えるようになれば幸いです。

なお、株式会社繕では、マンションのことから大規模修繕に関するご相談まで無料で受け付けておりますので何でもお気軽にお問い合わせください。

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