大規模修繕
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大規模修繕

大規模修繕工事を行う際のチェックポイントを抑えよう!

様々なポイントに注意

大規模修繕は10数年に一度の文字通り大規模な工事であり、適切な修繕計画が不可欠です。大規模修繕に不十分な点があれば、再度修繕工事を行う必要が出てくる場合があり、追加費用もかかってしまいます。また大規模修繕には、理事会や修繕委員、コンサルタントや施工会社、そして区分所有者の方々など様々な立場の人が関わるため、良好な関係性を築くことも必要になります。
今回は、適切な修繕工事を行うためにチェックすべきポイントについて解説していきます。工事内容や費用面など様々な項目について注意すべき点をまとめているので、ご自身の修繕計画と照らし合わせて有効活用してください。

三大チェックポイント

大規模修繕において、主に注意すべきポイントは、「修繕箇所」「プレーヤー(関係者)」「費用」の3つです。本記事では、これらについて具体的にどのように注意すればいいかについて解説していきます。

1修繕箇所

大規模修繕で最も注意すべき点は、劣化部分を余すことなく修繕できているかどうかです。経年や雨風などで劣化した建物を建設時の水準まで修復する工事が修繕工事であり、修繕箇所に不足があった場合、再度工事を行わず放置していてはさらに劣化が進み重大なトラブルに繋がりかねません。また、再度修繕工事を行う場合追加費用や工事期間の問題が新たに生じ、入居者に不満を与えてしまいます。そうならないためにも、一度の大規模修繕でしっかりと劣化部分を全て修繕することが必要です。

防水

水漏れの放置は建物の劣化を早める要因となります。屋上やバルコニーなどの防水調査診断では初めに過去の漏水の有無について、工事記録や居住者などへのアンケートで確認します。漏水が見られる場合、それらの原因となる箇所を踏まえ詳細に調査します。防水と一口に言っても使われる材料や工事方法も複数あり、その内容に合わせた調査の方法やチェックを行う必要が出てきます。また、排水溝の廻りや防水層、突起物の周りなどを入念に確認し、隠れた漏水がないかを調査していきます。とくに防水層付近に生える雑草は油断大敵。これらの放置は漏水の原因となりえますので、普段から手入れを怠らないなどの注意が必要です。

タイル

建物の経年や施工時の不備などを要因として、ひび割れ、浮きが生じることが少なくないのがタイルです。雨水の侵入によるモルタルや接着剤の劣化によってタイルは浮き、剥離してしまいます。浮きや剥離が多くなると、タイルが剥落する危険性が高まり、落下によるけがなど人的被害を起こす可能性もあるため注意が必要です。タイルはまず目視調査を行いひび割れや退色などをチェック、その結果を踏まえてタイル面をテストハンマーでたたき、音によりタイルの浮きや剥離状態を把握していきます

コンクリート

注意深く調査を進める必要があるのがコンクリートです。ひび割れは建物の強度や寿命に関わる最も重要な部分で、ひび割れの場所や亀裂の度合い、ひび割れが起きた原因などを正確に調査する必要があります。ひび割れは外気によるコンクリート自体の収縮や内部鉄筋の錆による膨張、モルタル剥離など、さまざまな原因により発生します。調査は目視でひび割れや亀裂の有無を確かめていきますが、コンクリートはアルカリ性のため空気中の二酸化炭素や雨などの影響で表面から徐々に中性化する特徴があります。そのため、外壁の一部をコア抜きし、中性化の深さを調査します。

鉄部塗装

鉄部塗装の調査診断は、表面の錆やはがれの状態をチェックするものです。目視や触診、塗装面の引っ張り試験などによって調査が行われます。塗装は鉄筋などの本体部分を長持ちさせるために必要なものですが、鉄部塗装の耐用年数は3~5年と短く、また修繕周期も短くなります。耐用年数内でキッチリと修繕を行う場合には問題ありませんが、この調査診断や工事を怠ると再塗装にとどまらず、手すりなどを一式交換しなければならない事態になる恐れがありますので注意が必要です。

塗装について詳しく解説した記事があるので、必要があればご覧ください。

給排水設備

マンションのライフラインとなる給水管や排水管などを調査します。調査方法は、目視による外観調査や、内視鏡を用いた検査、超音波による検査、X線検査など様々な機器を用いて行われるのが特徴です。大規模修繕の調査では、専有部分については行わず基本的に共有部分のみ行います。住戸内の給排水設備は各住戸の区分所有者、つまり家主が工事を行います。

水回りの修繕工事について詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。

電気設備

照明器具や変電施設、配線などの電気設備などの調査です。電気設備の調査では電気が切れているかなど目視で確認する調査と、絶縁抵抗や電圧の測定などを行う調査があります。

駐車施設・外構

屋外駐車場や通路などは常時利用する部分のため、不具合の発生の都度、修繕するのが一般的です。また日常の点検や手入れを通じて劣化などの状況を確認することができるので、注意しておくと良いでしょう。また全体的に劣化が進んでいる場合は、すべての箇所をまとめて改修する必要があります。

2プレイヤー

工事会社からの見積は、基本的には必要な工事金額よりも高めに出てきます。そこで、見積金額削減のために複数の会社から見積もりを取ることがありますが、相見積もりだけでは大幅な削減は期待できません。

また逆に、見積金額が非常に安い場合には、格安料金の代わりに、安価で耐久性が低い材料を使ったり、工事範囲を減らしたりしている可能性もあります。工事の品質を下げずに大幅なコスト削減をはかるにはどうしたらいいのでしょうか?それには、管理組合が施工会社と同等の建築コストの知識を得ることが必要です。また、単純な経過年数だけの判断で不必要な部分まで修繕を行わないためには、修繕の必要性について判断できる維持修繕に関する幅広い知識も必要です。現在の建築資材や施工費の単価とかけ離れていないか、必要のない工事が計上されていないかなどを細かく精査し、適切な価格および工事の内容を把握していれば価格交渉ができます。

多くの方にとって工事発注は慣れないことですが、数千~数億単位のお金が動きますので、管理組合が専門性を高め、「根拠ある金額」を知り、納得のうえで工事を発注しましょう。見積の精査だけを、第三者のコンサルティング会社に依頼するという方法もあります。

3費用

また、国内マンションストックは増加の一途をたどり、4回目、5回目の大規模修繕工事を迎えようとする老朽化マンションも今後ますます増えていきます。高まる需要に対して職人の高齢化・実績を偏重する管理組合の声などにより供給環境が追い付かず、高値安定、もしくは高騰、という予想がされるのです。

平成25年の秋くらいまでの相場であれば、上記のようなマンションの場合、管理会社から提示される見積額は高くても予備費含め戸あたり120万円くらいが上限で、実際に契約する金額は戸あたり100万円程度が平均的だった印象から、この事例では約15%程度見積額が高くなっていると思われます。これは、昨今の人件費高騰の煽りから、特別な案件ではなく、市場環境が大きく変わるような事態でも起こらない限り、今後も上昇傾向にあると考えられる普遍的な事態です。いざという時に必要な修繕ができないといったことにならないように、長期修繕計画のこまめな見直しと予備費を多くとっておけるよう、修繕積立金の見直しを早めに検討してみましょう。

費用について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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